六本木で同じタイミングでふたつの建築の展覧会が開かれています。これってきっとわかった上でやってるんですよね? まったくアプローチの違うフォースター+パートナーズとフランク・ゲーリー。どちらも禁止と指定されていない場所では撮影OK。どちらも展示の基本は模型と結果までのプロセス。どちらも結果としては今まで見たことのないものを生み出すのですが、そのプロセスの違いは鮮明。
必要なボリュームを敷地の中で考え、そこから形を壊すかのように作っていくゲーリー。条件の中で理論的な答えを構築していくフォスター。
建築家 フランク・ゲーリー展 "I Have an Idea"|21_21DESIGN SIGHTフォスター+パートナーズ展:都市と建築のイノベーション|森美術館まずはフランク・ゲーリー。UTS、シドニー工科大学。まずは敷地とボリュームの確認。最初はただの箱だったんですね。

箱を細かく組み合せた複雑な形に進みます。見ているうちにやがてつまらなく感じるようになると先に進みます。

丸めたり、反らせたりしてみます。こういう模型を作るためにゲーリーの工房には様々な素材が常にふんだんに用意されています。楽しいでしょうね。

結果はあの紙袋みたいなUTS。こんな模型を過去すべて保管しているんだそうです。確かに倉庫費だけで大変。

ここからはフォスター+パートナーズ。ドイツ、ベルリンのドイツ連邦議会議事堂、ライヒスターク。第二次世界大戦で崩壊した外観をできるだけ保ちつつ、新しいものを作る。開かれた議会とするために考え出されたのがドーム型の部分と内部が作り直されました。

あのドーム部分のアイデアの山。

新しい世界を切り開いていく建築家の頭の中を見ているような、どちらも面白い展覧会でした。

chiro